【日本史勉強法②】教科書を何回も読めば成績が劇的に上がる?あなた天才ですか??
私は、公立高校で日本史を教えている。
生徒と会話していると、日本史の勉強について「それはどうなんだろ・・・」と思ってしまうようなものが多い。
前回の記事では、「一問一答」について扱っているので、そちらも参考にしてほしい。
さて、今回は「教科書学習」についての私見をまとめたいとおもう。
よく「教科書を20回読んだら、成績上がりました」というような体験談が、youtube等にあがっている。
この勉強法は非常に注意が必要なので覚えておいてほしい。
かくいう私も、勉強の基礎として、どんなときも教科書に立ち返る意識は大事だと思っている。
しかし、端的にいって教科書を読むだけで成績が上がるという認識は間違っているとおもう。
まず、これを読んでいる生徒は、読書の習慣がどれほどあるだろうか?
私は、月に5~10冊ぐらい本を読む習慣があるが、多くの生徒は読んで2~3冊という感じではないだろうか。
だからこそ、問いたい。
「ちゃんと、教科書を読んで理解できるのか?」と
あるいは、国語の成績と照らし合わせてもらってもいい。
「あなたは国語の成績がよいだろうか?」
「論説文を理解できているのだろうか?」と
もしNOであるならば、教科書の学習はオススメしない。
「教科書を読んで学習をしています」と言ってくる生徒の多くは、ただ「読んでいる」だけで、少しも理解できていない。
あるいは、理解できた気になっていても、全く頭に入っていない。
理由は簡単で、文を読んで理解するという習慣がないからである。
本を読んで、そこに書いてある内容・用語を頭にしっかり整理していくというのは、生徒にとってはかなり高度なことだと感じている(多くの大人もできていないが・・・)。
だからこそ、「教科書を20回読みました」というような学習は、ただ読んで終わってしまう可能性が高いためオススメしない。
最近、教科書よりも平易に日本史を解説してくれるものが増えたが、その背景には上で説明したようなことが少なからず影響しているのだと思う。
では、どのように学習すればいいのか。
最初にいったように、教科書を基礎・基本においてもらうことは大いに結構なのだが、必ずアウトプットする教材を片手に学習を進めてほしいのである。
つまり、学習するときは・・・
①教科書・教科書に準じた参考書(講義系の参考書)・授
業(ノート)を使って〈インプット〉
②問題集をときながら〈アウトプット〉
これを繰り返すことが重要なのである。
「教科書だけ」でもダメだし、問題集だけでもダメなのである。
もし、何かの縁でこのブログに辿りついた日本史学習者がいたならば、これらを参考に学習を進めてほしいと思う。